6月22日、岩手県立金ケ崎高校1年生40名を対象に、未来パスポートを行いました。金ケ崎高校さんでは、9年目、9回目のプログラムとなり、これまで746名の金ケ崎高校生と出会って参りました。
金ケ崎高校の生徒の皆さんは、素直でまじめな印象があり、毎回真剣な表情で講師のお話を聞いて下さいます。
特に今年度は、高校生のまなざしに圧倒される場面が沢山ありました。「目力がある利発な表情で聞いてくれて嬉しくて言葉につまってしまいました。」とおっしゃる講師の方も。
それにしても、9年前、初めて金ケ崎高校でお世話になった時の1年生は120名と、現在の3倍の人数の高校生がいらっしゃいました。昨年度より増えたとはいえ、少子化で少しずつ人数が減り、寂しさを感じます。
実は私自身かつて県立高校の教員でしたが、青春時代に勤務していた高校が閉校となり、とてもショックを受けたことがあります。その高校は実業高校(今は専門高校と呼びますね)で、海のそばの高台にあり、生徒の所属する課ごとに実習棟があり、例えば、缶詰をつくる工程に沿って巻き締め機械や場面ごとの作業場や鶏肉の燻製や新巻きザケをつくる工程に沿った作業場など専門的な設備がそろっていました。毎年、高校生達がつくる新巻きザケや鶏肉の燻製や缶詰、漁業科の生徒が遠洋実習でとってきたまぐろを購入するのが楽しみで、もう食べることができない美味しかった味が、懐かしく思い出されます。
またその高校では、地域の介護施設でのボランティア活動に力を入れたり、高校生が街のお祭りで大活躍していましたから、高校がなくなってしまった地域の影響は、どれほどのものだったのだろうと思いめぐらしたりするのでした。
さて、プログラムに駆けつけて下さった卒業生や、地元企業の皆さんなど、講師の皆様は、金ケ崎高校生をこれからも応援していきたい、と力強くおっしゃってくださいました。
生徒一人ひとり、先生方お一人おひとりと直接接し、高校生の持つ無限の可能性を感じたり、学校愛や地域愛に触れることで、金ケ崎高校の応援団は確実に増えていくはずと感じています。
自分の人生の軸を考える機会としても、一人では決して生きていけない、自分自身の大切な人生を、心豊かにしていくためにも、高校生達にはこれからも、素敵だなと思える大人達とできるだけ沢山出会ってほしいと願っています。
2021.06.24